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このページでは、デジタコの費用対効果について考えています。
法による義務化が進められているデジタコですが、その普及率はまだ充分と言えません。特に中小運送会社の導入実績は低めなのですが「デジタコは高い」という費用の問題が、大きな障害となっているようです。
現在、さまざまな機能を備えた最新型のデジタコの価格は、運行管理システムと連動させると1台300,000円程度。もし数十台のトラックを所有している場合、数百万円の出費となりますので「勘弁して欲しい」と考える運送会社があったとしても、不思議はないでしょう。
しかし、デジタコ導入が金銭的メリットを生み出す可能性もあります。以下に具体的に紹介していきましょう。
デジタコは搭載車両の運行状況を、正確に記録します。中にはエンジンの回転数を記録し「経済運転度」を点数化してくれる機器も。ドライバーにとっては、厳しい見張りがいるも同然ですから、ハンドルに向かう際の意識が変わります。
特に見逃せないのはアイドリングの減少。デジタコは燃料費に少なからぬ影響を与えるアイドリングを正確に記録しますので、頻度の高いドライバーの直接指導に役立てられます。
デジタコを導入することで改善される燃費は、10%程度と言われています。もし月間で100万円の燃料費が計上されている企業なら、年間で120万円もの燃費削減が実現します。これなら1年~数年で導入費を回収し、以降の削減額は利益に転換できるのです。
GPS機能を搭載したデジタコを使用すれば、管理者は「ドライバーがいまどこにいるか」をリアルタイムで把握することができます。
もし急に依頼業務が発生した場合、最短距離にいるドライバーに担当してもらうことも可能となるのです。こうした業務の効率アップは、今までにない利益を生み出してくれるでしょう。
デジタコには「巨額の賠償金を必要とするような、事故の発生を減少させられる」というメリットも。また今後、デジタコを導入していない運送会社は、社会的な信用を得にくくなる可能性も高くなっています。
目先の出費にとらわれず、長い目で見て費用対効果を得ていく方向で、デジタコの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
トラック7台にデジタコを導入したとある会社の費用概算および導入効果を紹介します。
項目 | 詳細 | 費用 |
---|---|---|
デジタコ (7台分) |
デジタルタコグラフ 速度・回転センサー 取付費用 乗務員カード |
160万円 |
事務所側機器 ソフトウェア |
カードリーダー・ライター 管理ソフトウェア 導入指導料 |
60万円 |
研修費用 (7名) |
ドライバーの 安全教育訓練への参加料 |
45万円 |
助成金 | デジタコ導入の助成 研修に対する助成 |
- 7万円 - 45万円 |
合計 | - | 213万円 |
※7台分のデジタコを導入し、ドライバー研修を行った場合の事例
※そのほかシステム保守費用・月額7,000円が加算
助成を受ける前の導入費用を合計すると265万円でした。デジタコ導入に関する助成は全国トラック協会や各都道府県のトラック協会が行っています。今回の場合、デジタコ導入に対する助成金が1台あたり1万円、また安全教育訓練への参加料の全額が助成され、実質の導入費用は213万円となりました。
1台あたりに換算すると約30.4万円ですが、導入台数が増えるごとに1台あたりのコストは減り、たとえばトラック30台に導入した場合だと1台あたり約24万円、50台に導入すれば約22.6万円に抑えられます。
事例企業では、燃費効率の悪さが課題でした。走行距離が多いため、経費のうち燃料費が占める割合も大きく、その改善を目的にデジタコを導入。デジタコのデータからエコドライブの成果が目に見えて分かるようになり、ドライバーたちの意識が変わり始めました。
数人のドライバーが大きく効果を出したことに影響を受け、ほかのドライバーもエコドライブに努めるように。その結果、月間5万円以上の経費削減が実現されたのです。
走行距離が多く燃料費の占める割合が高い企業だったとはいえ、デジタコの効果・影響の大きさがうかがえます。
また、デジタコの導入をきっかけにドライバーの安全意識が大きく向上しました。
ドライバー研修として「安全教育訓練」に参加させたこと、デジタコによって明確な運転データが取得できるようになったことが要因だと考えられます。事故はほとんど起きなくなり、それに伴って保険料も削減されました。
車両台数80台にデジタコを導入したとある会社の費用概算および導入効果を紹介します。
項目 | 詳細 | 費用 |
---|---|---|
デジタコ (80台分) |
デジタルタコグラフ 速度・回転センサー テレマティクス 取付費用 乗務員カード |
2,440万円 |
事務所側機器 ソフトウェア |
テレマティクス カードリーダー・ライター 管理ソフトウェア 導入指導料 |
250万円 |
運輸総合 システム ハードウェア |
データベースサーバー OS、データベース 設置調整料 |
500万円 |
運輸総合 システム ソフトウェア |
システム開発費用 会計管理パッケージソフト 給与管理パッケージソフト |
1,700万円 |
助成金 | EMS助成金 | -3万円/台 計 -240万円 |
合計 | - | 4,650万円 |
※80台分のデジタコを導入した場合の事例
そのほか通信費等・システム保守料など月額30.7万円が加算
助成を受ける前の導入費用は4,890万円でした。全日本トラック協会および県のトラック協会から1台あたり3万円のEMS助成金が支給され、計240万円を助成。実質の導入費用は4,650万円で、1台あたりに換算すると約58.1万円に落ち着きました。
また上記の導入事例ではオプション機能として「テレマティクス」を搭載しており、それに伴って導入費用が高くなっています。
ガソリン高騰が進むにつれて、運送業界では燃費削減が大きな課題となっています。事例として挙げた会社も例にもれず、燃費削減が課題でした。
デジタコ導入後は安全運転の記録や燃費データを基づいて、適切なドライバー指導を実施。さらにトラックメーカーにも協力を仰ぎ、エコドライブ講習会を行いました。また、デジタコのデータをもとに安全運転評価をボーナスの査定にも反映する仕組みをつくったそうです。
その結果、ドライバーの運転スキルや安全運転への意識が向上し、燃費効率が徐々に上昇。個人差はあるものの、会社全体で17%もの燃費削減を達成しました。
事例企業ではオプションとして「テレマティクス機能」を取り付けました。
テレマティクスはGPSを利用して車両の位置を特定し、管理者にデータを送信する機能です。さらに急発進・急加速・急停車などがあった場合は、そのデータを管理者にリアルタイムで送信してくれます。
事例企業では危険運転の可能性があるデータが確認できた場合、すぐにドライバーに連絡しているそう。危険運転だった場合は即座にドライバーに指導することができ、万が一事故が発生した場合は迅速に対応できるようになりました。
安全運転およびエコドライブの実現、危険運転に対するリアルタイム指導の成果により、事例企業では事故件数が大きく減少したそうです。小さな物損事故を除けば、導入後1年間は事故ゼロだったとのこと。
事故が減少したことから保険のフリート割引率が上がり、保険料が大きく削減されました。車両台数が80にも及ぶ企業だったため、保険費用の削減効果は非常に大きいそうです。
何回も繰り返しているが、デジタコの導入ってのは、運送会社にとって大きなメリットをもたらしてくれるものだ。ドライバーの意識を高めて、配車の効率も高めることができて、ひいては経費の削減や利益率のアップにもつながるわけだからな。
ただし、デジタコをただ導入すればいいってもんでもない。肝心なのは、言ったようなメリットをもたらすためには、相応の機能も必要になってくる。
だからこそデジタコを導入するには、「クラウド版に対応していること」「導入前に試せること」「サポート体制が手厚いこと」「搭載機能がシンプルなこと」といった点が重要だぜ。
クラウド版デジタコおすすめ3選
費用と機能のバランスがいいデジタコは、この3機種がおすすめだぜ!
当サイトが調べたクラウド版デジタコ20製品の中から、導入前に無料で試せて、故障時サポートも明記されている3つ紹介します(2021年1月29日時点)。それぞれの特徴をわかりやすくまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
メーカー名【商品名】 | 月額料金(税込) | 無料トライアル の有無 |
故障時の対応 |
---|---|---|---|
トラン・セル 【らくデジ】 |
2,728
円 (税抜価格 2,480円) |
あり 14日間 |
代替機を無償交換 (3年) (災害や車両事故による破損を含む) |
AXIS 【KITARO】 |
3,080
円 (税抜価格 2,800円) |
あり 14日間 |
代替機を無償レンタル (最長2週間、 それ以降は有料) |
トランストロン(富士通) 【DTS-F1A】 |
記載なし | あり 操作デモサイト |
代替機を月額料金内で レンタル |
※ドラレコ本体の購入費用、取り付け作業工賃、ソフトウエア、パソコンやスマートフォンなど関連機器の購入費用、月額使用料などは別途必要になります。